
COLUMN
スタッフ・生産者さんコラム
食の宝島佐渡 通信 2025年4月号
先日、息子が小学校で教わった「金の糞をひるミミズ」という佐渡の民話を
教えてくれました。「糞をひる」は「糞をする」という意味の佐渡弁です。
昔、佐渡の農村を訪れた旅人が泥つきのネギばかりを何度も買い求めたそうな。
泥を落とすなというので不思議に思った村人が旅人を問い詰めたところ、
泥に混ざっている黄金色のミミズの糞だと思っていたものが、
実は金の粒だと知って驚いた!という価値あるものに気づかないことの教訓的なお話。
今の佐渡にはもうほとんど「金の糞」は残っていないと思いますが、
目の前に広がる多くの田んぼもまた「金の糞」に違いありません。
子ども達が元気いっぱい畦を駆け回り、
トンボが飛び交う稲穂の海で家族が集い、おにぎりを頬張る、
そんな豊かで幸せな時間が世代がいくつ変わっても、
ずっと続いていて欲しいと願っています。

さて、3月の終わりに一回目の種まきをしました。
スタッフ総出で、小学生とおばぁちゃんと猫1匹も加わり、
力を合わせてビニールハウスへ約900枚の苗を運び入れました。
重労働ですが、みんなでやれば苦しいことは半分に、
嬉しいことは2倍になり、笑い声の絶えないひと時でした!